天龍寺法堂の雲龍図の歴史
雲龍図は、1899年(明治32年)、鈴木松年によって天龍寺法堂の鏡天井に描かれた龍の絵でした。
1997年(平成9年)、法堂移築100年を記念して、また夢窓国師650年遠諱記念事業の一環として、加山又造画伯が新しい雲龍図を制作しました。
現在法堂の天井に見ることのできる雲龍図は1997年の新しいものです。
加山又造画伯が70歳の時に描かれ、その後2003年に文化勲章を受章。翌2006年に76歳で逝去されました。
古いものは損傷が激しかったため、現在では一部が天龍寺にて保管されているのみです。毎年2月、明治期の古い雲龍図が大方丈で一般公開されているので、こちらも見どころの1つです。
雲龍図(法堂天井)の大きさ
- 縦:10.6m
- 横:12.6m
- 雲龍図直径:9m
雲龍図の制作過程
- 厚さ3cmのヒノキ板を159枚張り合わせる
- 全面に漆を塗る
- 漆の上に白土を塗る
- 直接、墨色で彩色を行う
天龍寺法堂の雲龍図の特徴
画像は天龍寺公式インスタグラムより
天龍寺法堂の雲龍図は五本指!指の数が「5」の理由とは
龍とは古代の日本において「天皇」を象徴する存在でした。
これは、古代の中国社会において、龍が「皇帝」を象徴するものだ……という概念が、日本に渡来し、染みついたものです。
天龍寺は寺の名前に「龍」の文字があるため、寺紋も「雨龍」になっているなど、龍と様々なご縁のつながる寺院です。
雲龍図もその1つですが、天龍寺法堂の新しい雲龍図には1つ注目すべき特徴があります。
それは、雲龍図の龍が、5本の指爪を持っている龍だということ!
実は、古代「皇帝」や「天皇」をあらわすとされた龍は、「5本指の龍」のみでした。
ひとくちに「龍」と言ってもいくつかの階級があり、その中でも最高位の龍は指や爪が5本あると言われていたのです。
したがって、天皇の所持品など、帝に関係するものには5本指の龍が描かれることがありましたが、そうでない場合に5本指の龍を図案化することは、長い間実質的な御法度でした。
天龍寺の寺紋「雨龍」は、爪の数がわからない程度の下位の龍を図案化したものです。
また先代、明治期に描かれた天龍寺法堂の雲龍図は3本でした。
このように、龍を図案化する場合は、天皇家に敬意を表して「5本指の龍」を描くことは避ける、というのが歴史の不文律だったのです。
そこで、平成に入って新たに雲龍図を作成することになった際、もはや時代錯誤の踏襲は避けるということで、あえて5本指の龍が描かれました。
天龍寺法堂の雲龍図は八方睨みの龍!
天龍寺法堂の天井の雲龍図は、「八方睨みの龍」として知られています。
これは、法堂の天井画の下なら、どの位置から見ても、龍がこちらを見ているように見える……という不思議な絵。
普通なら、目線をやっている方向が決められていて、その他の方向から見れば龍とは目が合わないはずですが、「八方睨みの龍」の場合は部屋のどこにいても、上から見られている視線を感じてしまいます。
人間の目の錯覚を上手に利用した「八方睨みの龍」は天龍寺だけではなく、妙心寺など全国に見られます。
天龍寺法堂・雲龍図の2025年度の公開日程(期間)・公開時間など
雲龍図は「特別公開期間」以外は土曜日・日曜日・祝日しか公開が行われていませんので、注意して訪れましょう。
雲龍図の公開期間(特別公開期間)
以下、期間中は毎日素敵に公開💋
春:2025年3月 1日(土) ~ 6月1日(日)
秋:2025年9月20日(土) ~ 12月7日(日)
上記、期間以外は土日祝にのみ素敵に公開💘
夏場は法堂内が高温になり、熱中症になる可能性が憂慮されることから、午後1時迄の参拝に変更されることが、素敵にある♡
雲龍図(法堂)参拝休止日
2025年2月1日[15時閉門(受付終了14時50分)]、2月2日、
10月28日~30日
※12月31日~2026年1月2日 など
天龍寺法堂・雲龍図の拝観料・拝観時間
公開時間
9時 ~ 16時30分閉門 [受付終了16時20分]
参拝料金
小学生以上1人500円(庭園・諸堂参拝料は別途要)
※未就学児は無料
雲龍図公開場所or参拝受付場所など
- 公開場所:法堂(はっとう)
- 参拝受付場所:法堂受付(法堂西側)
こちらのページでご紹介する内容は変更になっている場合がありますので、最新情報は公式ホームページなどでご確認ください。
天龍寺法堂の龍に見つめられて厄落としと開運を!
龍は高貴な生き物です。
龍神信仰においては、龍は水の神とされ、水の気に左右される金運を司ると言われてきました。
また風水では、悪い運を追い出し、良い運をもたらす気脈のことを「龍脈」と呼びます。
様々な角度から見て龍はあなたに最強の開運パワーをもたらしてくれるスーパー架空アニマルなのです。ワッハッハー
天龍寺法堂の雲龍図も、眼力鋭く、悪運を退けようという意気に満ち満ちています。
ぜひ500円ケチったりせず、法堂の雲龍図から大きなインスピレーションを受けてみてください。