京都嵐山・桂川の鵜飼い漁(屋形船)「時期(日程・時間)・予約・口コミ」食事は出る?

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鵜飼い漁といえば「岐阜の長良川?」という声も多そうですが、京都の嵐山、桂川でも鵜飼い漁を見ることができます。

夏に京都観光に行くのなら、桂川の鵜飼い漁はおすすめのツアーコース!

今回は、京都の夏を彩る桂川の鵜飼い漁について、概要や時期(日程・時間)、予約方法、そして実際に体験した人の口コミについてご紹介します。

画像(写真)提供:京都観光協会より

嵐山の鵜飼い漁とは?

嵐山の鵜飼い漁は、桂川……正確には大堰川(おおいがわ)で行われている鵜飼い漁です。

余談ですが、桂川は大堰川、保津川など様々な呼び名で呼ばれているため、混乱する人が多いかもしれません。

正確には、川の全体を「大堰川」、渡月橋より上流が「保津川」、渡月橋よりも下流が「桂川」と呼ばれます。

大堰川と渡月橋についてのアレコレは、当サイトの記事「京都嵐山「渡月橋の歴史!」誰が作った?建築構造・様式など」にもありますので、あわせてご覧になってみてください。

さて、大堰川の鵜飼は、本家本元とも言える長良川の鵜飼にその方式を学び、1950年(昭和25年)から行われています。

正式名称は「嵐山の鵜飼」と言い、嵐山の屋形船で知られる「嵐山通船」が運行・運営しています。




大堰川は貴族の船遊びの地

大堰川は、貴族が船遊びをした場所として、歴史的な意義を持っています。

一番最初に大堰川で船遊びをしたと伝えられているのは、醍醐天皇。年代は898年(寛平10年)にまで遡ります。

特に夏の京都は暑い……おそらく平安の昔も、盆地地形の京都は暑かったのでしょう。

平安貴族の船遊びは、涼を取るための貴重なレジャーだったに違いありません。

醍醐天皇以降、大堰川が船遊びスポットとなったことを縁故として、1928年(昭和3年)からは車折神社の『三船祭』が開始し、船遊びを再現するようになりました。

さらに、清和天皇の時代(849年~880年)に大堰川で鵜飼が行われた記録も残っています。

大堰川うかべる舟のかがり火にをぐらの山も名のみなりけり

と在原業平が詠んだ歌があります。また『古事記』や『日本書紀』にも鵜飼の始祖とも捉えられる、「梁を作つて魚を取る者有り」なる記述があり、大堰川エリアで鵜飼による魚を捕る漁が古くから行われていたことがわかります。清和天皇の時代には、それが皇室の後ろ盾を得たということになります。

この鵜飼の文化は、江戸時代に廃止されましたが、先述のとおり1950年(昭和25年)に再現され、以降現在に至るまで続いています。

再現された鵜飼漁は屋形船から楽しむ

現在、鵜飼は、平底の小船を使って行われます。舳先(へさき)でかがり火を焚き、その明かりで漁を行う方式がTVなどでも中継されることが多く、よく知られていることでしょう。

かがり火を焚くことによって、周囲が明るくなるほか、魚を驚かせることができます。驚いて暴れた魚の鱗がかがり火を反射し、鵜に捉えられます。

鵜匠は、1度に6羽の鵜を手の中に操っています。これらの鵜が魚を捕る様子を、観客はそばに浮かんだ屋形船からゆったりと楽しむことができます。

風折烏帽子&腰みのでタイムスリップ!

鵜飼を行う鵜匠(うしょう)は、風折烏帽子(かざおれえぼし)に腰みのという昔ながらのスタイルで、観覧する私たちを一気にタイムスリップさせてくれるでしょう。

鵜は、船子(かじこ。船頭)のかいの音で動くように躾けられています。

鵜飼が操る鵜の種類は、茨城県で捕獲された「ウミウ」で、鵜が捕獲する魚の種類は多くが鮎(アユ)です。

ウミウは、のどにヒモがまかれていますので、小さい魚は飲み込みますが、大きな魚は飲み込むことができません。

そこで、鵜が飲み込めない魚を鵜匠が吐き出させ、手に入れることになります。

このような捕獲方法ですので、アユは傷ついていません。また鵜の喉でしめつけられ、一瞬で気絶するので、鮮度も落ちないと言います。

鮮度が落ちないため、古代から鵜によって捕獲されたアユは珍重されていたと考えられるでしょう。

鵜飼、鵜匠は、織田信長や徳川家康にも禄米(お米でもらう給料)を与えられ、保護されてきました。嵐山の鵜飼は同様にして行われてきましたが、いずれも採算が取れないという理由で、大名家からの保護を失った後は衰退し、のちに観光業として復活を遂げたのが今の鵜飼です。

鵜飼漁の所要時間は1~2時間

鵜飼漁を観覧するための所要時間は、1時間もしくは2時間です。

食事なしの船は1時間のコースで、1日2度出航します。

食事を予約して乗船する船は2時間のコースで、1日1度の出航です。また食事の持ち込みが可能な船も、所要時間は2時間です。

食事の出ない船にも種類がありますので、後ほど詳しくご紹介致します。

鵜飼の見学で食事は出るの?

先述のとおり、鵜飼を見るときに、一緒に予約した食事をいただくことが可能です。

鵜飼の見学を車椅子で見られる?

鵜飼の見学は、残念ながら現状、車椅子で行うことができません。

これは、鵜飼を見るために屋形船に乗船する必要があり、これが車椅子で乗るのが難しいためと思われます。

将来的に、車椅子でも見られるようになっていくと良いですね。

嵐山鵜飼い漁の時期(日程)

※記事内の情報はすべて2018年7月現在のものです。

嵐山の鵜飼漁は2018年、下記の日程で営業しています。

  • 7月1日~9月23日
  • 8月16日は、貸切船の営業のみ。乗合船、宮廷鵜飼船は出航なし
  • 2018年、天災等の影響から、7月22日までの営業中止が決まっています!ご注意ください。

出航時間や運行回数、所要時間は、船によって違いますので、下記にて詳しくご紹介します。

嵐山鵜飼漁の見学船乗り場はどこ?

※画像は嵐山の屋形船HPより

嵐山屋形船の乗り場は、渡月橋の北と南に1箇所ずつ存在しています。

それぞれの住所は以下のとおりです。

嵐山通船株式会社「北乗り場」

京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町

嵐山通船株式会社「南乗り場」

京都市西京区嵐山中尾下町

嵐山鵜飼い漁・船の種類

※記事内の情報はすべて2018年7月現在のものです。

  • 2018年、天災等の影響から、7月22日までの営業中止が決まっています!ご注意ください。

鵜飼漁の船の種類は、4種類あります。

  1. 乗合船(予約なし)
  2. 宮廷鵜飼船(当日9時から予約受付)
  3. 貸切船(完全予約制)
  4. 食事付き鵜飼見物船

以上の4種類です。

これらのうち、

1.乗合船
2.宮廷鵜飼船

の2つは、食事の持ち込みは不可で、航行時間は1時間。

3.貸切船
4.食事付き鵜飼見物船

の2種類は、中で食事をいただくことができ、航行時間は2時間です。

3.貸切船については、船内で食事は出ません。持ち込みは可能です。

4.食事付き鵜飼見物船については、船内で食事をいただくことができます。

ではそれぞれについて、料金面も詳しく解説していきます。

1.乗合船(予約なし)

乗合船は、予約が必要ありません。先着順での乗船となります。

浴衣を着用して乗合船に乗ると、あぶらとり紙をいただくことができます。

  • 実施期間:7月1日~9月23日(8月16日運休)
  • 出船時間:
    7/1~8/31  19:00と20:00の2回 
    9/1~9/23  18:30と19:30の2回
  • 料金:
    大人 1,800円
    子供(4歳~12歳) 900円
  • 販売時間:
    19:00(18:30) の部は18:00~
    20:00(19:30)の部は19:00(18:30) の部出船後~
  • 販売場所:北乗り場 または 南乗り場




2.宮廷鵜飼船(当日9時から予約受付)

源氏物語千年紀記念『平安王朝 復元宮廷鵜飼』を体験することのできる船です。

予約の受付は当日9時からのみですので、早い時間にアクセスしたほうが良いでしょう。連絡先については記事内でご案内しています。

  • 実施期間:7月1日~9月23日(8月16日運休)
  • 乗船時間:乗船時間1時間以内・食事持込み不可
  • 出船時間:
    7/1~8/31  20:00
    9/1~9/23  19:30(8/16運休)
  • 料金:
    大人 2,100円
    子供(4歳~12歳) 1,050円

3.貸切船(完全予約制)

完全予約制の貸切船です。食事は出ませんが、持ち込むことができます。

2時間の観覧時間内で、ゆっくりと飲食しながら鵜飼を楽しめます!

  • 乗船時間:お問い合わせください
  • 実施期間:7月1日~9月23日
  • 所要時間:2時間
  • 料金:
    10人乗り 40,000円
    16人乗り 52,000円
    20人乗り 70,000円

4.食事付き鵜飼見物船

乗船料にお食事が含まれたプランです。

飲み物を持ち込むこともできますが、中で注文することもできます。自分自身で食事を用意する気遣いがないことに加え、中でいただけるお弁当や御膳は和ならではの繊細な美味を兼ね備えています。

いずれかの鵜飼船に乗ろうと考えているのなら、ぜひともお食事付きのプランを検討してみてください。

  • 期間:7月1日~9月23日(8月16日運休)
  • 時間:
    7/1~8/31 19:00~21:00 
    9/1~9/23 18:30~20:30(8/16運休)
  • 料金:7,000円・飲物別途(持込みOK)
鵜飼見物船で食べられるお食事って?

鵜飼見物船で食べられる食事には、現状4種類があります。

  • 【嵐山熊彦】鵜飼弁当 7,000円(木曜日休み)
  • 【一休】大堰川御膳 7,000円(木曜日休み・要問い合わせ)
  • 【松尾川よし】すき焼き 7,000円
  • 【鳥市】すき焼き鳥肉 7,000円

上の写真は、4つのお食事のうち、一休の「大堰川御膳」です。

木曜日はお休みのものが2つありますが、「大堰川御膳」に関しては問い合わせ要とのことですので、木曜日に希望する場合は対応可能かどうか、確認してみてくださいね。

他にも、すき焼きや鳥すきなど、どれもおすすめですよ!

嵐山鵜飼い漁見学を予約するには?

嵐山の鵜飼漁の見学予約は、下記で受付けています。

  • 2018年、天災等の影響から、7月22日までの営業中止が決まっています!ご注意ください。
嵐山の鵜飼漁見学の予約・問い合わせ先

  • TEL:075-861-0302
  • FAX:075-865-1335
  • 受付時間:午前9時~午後4時

また以下の条件がありますので、ご注意ください。

  • 大雨・増水・強風の場合は欠航
  • キャンセルは3日前まで
    人数等の変更は前日の午前中まで
    ※以降の変更はキャンセル料が発生します。お問い合わせください。

嵐山鵜飼い漁の口コミ!

鵜飼漁の口コミには、以下のようなものが見られます。

  • 生まれて初めての、風流な体験だった!
  • 嵐山鵜飼が日本一だと思う!
  • 時間の流れが止まり、タイムスリップしたみたい……

これは様々なサイトやSNSに多く見られる口コミをまとめたものですが、いずれも鵜飼の姿に美しい、すばらしいという印象を受けたことが表現されています。

残念ながら、2018年7月初頭の豪雨のため、鵜飼が行われるエリアは激流の被害を受けました。

現状では7月22日までの営業中止が決まり、落ち着かない状態が続きますが、再開のあかつきにはきっとまた、私たちをすばらしい平安の世界へ連れて行ってくれることでしょう。

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